2008年08月04日

The Sky Crawlers

スカイ・クロラ見ました。

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キルドレと呼ばれる戦死しない限り子供のまま永遠に生き続ける子供達が行うショーとしての戦争。それがなければ平和を認識できない大人達。義務としての戦争。
キルドレは生まれた時から死ぬまで同じ姿で、死んだらそのパイロットとしての性能という資産を失うことをデメリットと感じる請け負い会社は記憶だけをリロードし、同じ体で生き返る。そして絶対に倒せない敵ー戦争を終わらせないプログラムー。

本作ではその渦中の子供達の生を諦めつつも死を感じられない葛藤、生きているのか死んでいるのか戦争していることでしか実感できないという哀しい本質に焦点が当てられ進行して行く。

以下、監督押井守氏のメッセージより引用
「今、映画監督として何を作るべきか。私は、今を生きる若い人たちに向けて、何かを言ってあげたいという思いを、強く抱くようになりました。 」
「この国には今、飢餓も、革命も、戦争もありません。衣食住に困らず、多くの人が天寿を全うするまで生きてゆける社会を、我々は手に入れました。しかし、裏を返せば、それはとても辛いことなのではないか──と思うのです。永遠にも似た生を生きなければならないという状況。その中で次々に引き起こされる痛ましい事件。親が子を殺し、子が親を殺す時代。何の理由もなく、若者が自らの命を絶つ時代。物質的には豊かだけれど、今、この国に生きる人々の心の中には、荒涼とした精神的焦土が広がっているように思えてなりません。  」
「ニートやフリーター、渋谷のセンター街で座り込む少女たち。親を殺した少年。彼らを大人の目線で見下し、まるで病名のような名前を与えても、何の本質にも至りません。今こそ、彼らの心の奥底から聞こえる声に耳を澄まし、何かを言ってあげるべきだと思うのです。」


いつも同じ景色、でも何か違う。それだけじゃだめなのか?
もう一度、生まれてきたいと思う?

なかなか考えさせられる内容でした。ぜひ。


連動して、今読んでる機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)非常におもしろく、新刊が待ち遠しいのですが、この作品にもスカイ・クロラと共通する部分がよく見られます。
時代は逆襲のシャアの3年後、ネオジオンも事実上解体され、地球連邦政府の怠慢、旧独裁体制は依然として残る中、UC(宇宙世紀=ユニバーサルセンチュリー)は100年を迎えようとしている。その宇宙世紀で集合企業として最たる地位にあるアナハイム・エレクトロニクス社が暗躍。戦争がないと潤わない経済活動。表向き連邦に提供する設備の生産する傍ら、強奪されたという名の下にネオジオンにも提供。逆襲のシャアにもそうゆうアナハイムの描写、確かありましたね。
本作にはなんとザビ家の末裔ミネバ・ザビ(!)が主要人物として登場。
政治における自身の存在価値を自覚し、時代・戦争へ少しでも変えるべく奔走。
連邦はジオニズムのもたらしたニュータイプという概念を恐れ、その存在の根絶を課したプログラムを生成。UC:0100のジオン共和国統一のタイミングまでにそれを目指す。
正統派富野ガンダムサーガの最終章とも言えるようなこれらの設定、そそります。
食わず嫌いの人、多いのだと思いますがこの内容は見ない訳にはいきません!

話が若干脱線しましたが、やはり戦争なくして平和だったり利益だったりが感じられなくなった大人・社会体制が背景にあり、それらのために子供が利用されてしまっているという設定。

現実の日本と比較すると・・・
どこかで誰かが戦争していて、どこかで誰かが死んで、それが実感としてはなくて、でもそれで得られる安心感、食料などを糧に生活している。
生かされている。無関心。

そう考えると上の設定でいう「子供」にあたる部分。それは意識にあたるんじゃないかと思う。
僕たちの意識はいろいろな情報を無意識的に吸収してしまい、そういった社会を成り立たせるために、知らず知らずバックアップしちゃってるんじゃないかと思う。
疑問を感じたり、自問自答してみたり、発言してみたり、っていうこと自体、稀薄。

そんなこと言うとキレイごとになってしまうんだけど、今の時代戦時中ではないという錯覚において感じられている平和。その中で日常化してきた異常犯罪。これ戦時中より人死んでるんじゃない?一般人の致死率あがってるんじゃない?平和なのかな。

だからといってどういった行動をするのがいいかとか、何が悪いとか言えないけど、
みんなで少しずつ考えていくべきなんだとは、思う。

なんか固くなりましたが、
スカイ・クロラ、ガンダムUC共にいい作品です。興味ある方はぜひ実際に見ることをお薦めします。

And now…in anticipation of your insight into the future
「そして、今は皆様一人一人の未来の洞察力に期待します」

30年前に劇場版ガンダムのエンドマークに使用された文言。
本当に本当に、よく考えなければならないですね。

投稿者 monji : 10:28 | comment (0) | trackback (0)

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